いつも使っている銀行で「最近保険を勧められた!」という経験ないですか?
窓口で「保険をご検討されてますか?」とか保険のパンフレット渡されたり、定期預金の手続きで保険の説明があったり…。。そのとき「え、銀行で保険!?大丈夫なの?」「銀行員って、本当に保険のことわかっているの?」・・・と不安になった方もいると思います。
実は私は、元銀行員でありかつ保険会社時代も銀行に出向して保険を売っていました!その中で見えてきたのは、銀行だからこそのリアルな“メリット”と“注意点”を今日はお伝えしたいと思います。
結論:銀行の保険提案はまず「聞いてみる価値アリ」。でも即決はNG!
いきなり「入りません」と断る必要はありません。
「銀行員は保険をわかっていない」って本当?
たしかに、知識の差はある。けど全員じゃない!
私は長年、銀行の保険担当者向けに研修をしてきましたが、銀行員の中にも保険が得意な人はたくさんいます。保険会社からの出向者が販売しているケースもあり、その場合は保険の専門知識を持つプロが対応していることもあります。
一方で、
- 担当者の入れ替わりが激しい
- 扱う保険商品が限られている
- 研修や教育体制が限定的
- 会社の方針が変わりやすい(保険主導の年や運用商品主導の年など)
…といった背景があり、どうしても知識にムラが出やすいのも事実です。
実は、かなり勉強している銀行員もいる
私は現場で以下のような研修を行ってきました。
- 各社の証券の見方
- 保障内容の細かい違いの読み解き方
- 見直し提案の仕方
保険会社直販の社員でもなかなか知らない細かい部分まで解説、指導してきました。特に証券分析って、各社ごとにフォーマットも違うし、表現も違うので結構難しいんです。これらを知ることによって、私の担当支店の人たちは自信をもって保険の見直し提案していましたよ。
“証券分析ができるということ”は私の中でもいまでも特技として自慢できる1つです。
このように「銀行員だからわかっていない」と決めつけるのではなく、もしかしたら誰かにちゃんと教わっている人かもしれないのです。
実は“銀行でしか扱えない保険”もある。
特に貯蓄系の保険は、銀行専用がある。
あまり知られていませんが“貯蓄系の保険(例:一時払終身保険、個人年金・外貨建て保険など)”には「銀行専用商品」や「金融機関向け特別設計」の商品などがあります。
これらは、
- 保険代理店で扱えない商品
- 保全の機能を銀行だけ柔軟にしている
など、銀行ではいるからこそ“いい商品”にはいることができたります。他の代理店に卸す前に主要銀行のみで販売する商品なんかもありますよ!
じゃあ、銀行の保険は“アリ”?“ナシ”?
目的が合えば「アリ」!でも自分に合っているかはチェック
銀行で進められる保険は、商品が限定されている分“万人受け”な設計のものが多い印象です。そして基本は貯蓄機能に優れています。「銀行に寝かしている定期預金をとりあえず預け替えたい」「貯蓄もしたいけど保障もほしい」というニーズには最適!
ただし、医療保険もセットで保障を全部まるごと持ちたい、就業不能や認知症なども不安。など保障をしっかり準備しておきたい人には商品ラインナップも多く、細かい保障内容にも長けているプランナーが多い保険代理店のほうがニーズにマッチすると思います。
おすすめは「セカンドオピニオンをとる」こと
おすすめなのは「セカンドオピニオンをとること!」これにつきます。銀行で提案されたなら、その設計書をもって代理店で相談してみましょう。同じ商品があることもありますし、代理店の方が知らない銀行専用の「良い保険」だってわかるかもしれません。
これはどこで最初に提案をうけても同じなのですが、人を変えて相談してみるのはすごく大事です。「他にもっといい保険があったのに…」と入った後で後悔しないためにも、一度は比較しておきたいですね。
私が銀行出向を経験して感じたこと
ノルマとお客様目線の板挟み
私が某メガバンクに出向していたときのこと。いままで、銀行員が自ら保険を売っていたのに、分業のために保険会社の人間が出向に駆り出されました。そして銀行のルールの中、支店の成績を一手に担いながら保険の販売を数名で行わないといけませんでした。
当時、住宅ローンセンターで保険を販売するということに注力されていて、いままで外部委託だった関連会社のローン専用従業員がいきなり銀行の正社員になり、ローン事務だけではなく「保険を売れ!」と言われていました。
彼ら彼女らは、
- 銀行本部からのノルマ
- 不慣れな保険商品の説明
- 支店成績のプレッシャー
…という環境の中で、必死に勉強し、一生懸命お客様に提案していたんです。だから私は、チャネル(銀行・代理店)だけで判断するのではなく、「誰に提案されるか」を重視するべきだと思っています。
商品よりも目的を大事にしてほしい
これは過去のブログでもお話しましたが、どこで保険に入るかよりも大事なのは、「なぜ保険が必要か?」という目的を持つことです。
- 提案されたから入る
- 利率が高いから入る
…ではなく、「何のために」「いつ必要なのか」を考えて選びましょう。
まとめ:銀行の保険は“きっかけ”。決める前に、ぜひ比較を!
- 銀行の保険=悪い、というのは誤解
- 専用の良い商品もあるけれど、保障重視なら代理店の方が合うケースも
- 最後は「誰に」「どんな目的で」相談するかがカギ!
銀行の提案は、情報収集のスタートラインとしてとても有効です。でも、そこで完結せず、他の窓口で“比べて”から決断することをおすすめします。
世の中でとても人気の良い保険かもしれないし、銀行ならではのレア商品かもしれないし、ぜんぜん違うかもしれない。でも、情報を仕入れることで、決断しやすくなりますよ。
💡コラム|銀行が保険をすすめてくるのはこんなとき
実は銀行は、預金の動きを見て保険の提案を仕掛けてきます。
- 不動産を売却したとき
- 保険金を受け取ったあと
- 相続など大きなお金の動きがあったとき
- 住宅ローンの申込時
「どう使うかまだ決めていないお金」が見えたとき、提案のチャンスと見なされるのです。そんなときはぜひ、この記事を思い出してみてくださいね。
今回は、銀行で保険を勧められた際の”メリット”と”注意点”をお話しました。みなさんのお役にたつお金の話をどんどん紹介していきますので楽しみにしててください。
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